「なんで門番の人はホテルに

 

 泊まるように勧めて来たんだろうね?」

 

黙ってそれを眺めていると、

 

ややあってアオイから尋ねられた。

 

「観光客や旅人の人を

 

 対象に商売をしてるから?」

 

「じゃあ、ルミ。もう一つ質問。

 

 入街審査の内容には

 

 淀みなく話を出来ていた門番。

 

 なんで出街審査の内容には

 

 一瞬でも言葉を詰まらせたのかな?」

 





















 

俺に何を答えさせたいのか。

 

アオイは運転しながら答えを待っている。

 

「それは…入街時に

 

 聞く人が居なかったから、

 

 少し戸惑っただけじゃないかな?」

 

「ふーん…」

 

ご主人は少し目線を上に向けた。

 

真似するように視線の先を見つめると、

 

白い雲と青空が調和して見えた。

 











 

「何さ、どうしたの?アオイ」

 

「まあ…ね。そのうち分かると思うよ」

 

そう笑った横顔が

 

「自分で考えてごらん」と

 

言っているようにも見て取れた。

 

「そーですか」

 

目を細めて鞄の中に駆け込む。

 

アオイが速度を上げるだろうと

 

察したからだ。

 

「ルミ、拗ねてたりする?」

 

茶化すような笑みをして、

 

目線を俺に向けて来た。

 

さぁね、と素っ気なく返事をする。

 

俺に出来る、せめてもの反撃だ。