丘田達の仲間が装備しているのは全員、

 

木の枝とゴムボール。

 

他の防具は全くつけていなかった。

 

だから敵にはダメージが少ししか食らわない。

 

しかし、それでも丘田達の仲間は

 

回避能力が異常に高く、

 

ダメージを食らったとしても、

 

基礎体力の多さと、

 

基礎防御力の高さで十分にカバーできた。

 





 

おらっ!痛いか!

 

痛くないよな!

 

ゴムボールを投げられて!

 

木の枝で擦られて!

 

丘田はひたすら

 

その画面を見ながら笑みを浮かべた。

 

片手でボタンを押しながら、

 

プレイをすることが出来る。

 





 

どんな攻撃が来ても

 

対処できると自負していた。

 

机上に並べた計算式は敵が

 

必殺技をしてくる確率と回数、

 

そしてどのタイミングで丘田の仲間は

 

丘田に体力の回復をしてもらうか。

 

それを全て場合分けして計算した、

 

いわば一つの武器だ。

 



 

これがある限り、

 

丘田が負けることは万に一つも無かった。

 

ゴムボールを敵にぶつけて、

 

敵の体力を減らす。

 

一時間経って、

 

体力の減少がようやく目に見えた。

 

敵の体力もそれなりに高いが、

 

この体力はゴムボールと木の枝で

 

攻撃されて減らされた体力だ。

 

 

画面の中の敵は、

 

もし心が宿っていたとするならば

 

どういう気持ちなのか。

 

丘田達の仲間は

 

最強の武器・防具を手に入れている。

 

しかし、それを使うことはせず、

 

あえて最弱の武器で戦っているのだ。

 

 

最弱の武器・防具を

 

装備しない方が丘田の仲間達は強い。

 

武器を持っていなければ、

 

丘田達の仲間は素手で敵を攻撃するのだ。

 

その方が今の装備よりも

 

百倍以上強いのである。

 

基礎的に育てられる力は、

 

丘田によって全て最大まで育て上げられた。